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洞爺 (2002年10月24日〜26日)
今回は、旅行の記録と言うとちょっと違って。
ミッシェル・ブラスのシェフ・ソムリエ加茂さんと
わが家のお付き合いの記録みたいな。


羊蹄山 

蝦夷富士といわれる山がホテルから良く見えます。
10月で頂にはもう雪が。
この方向から見た景色の雰囲気が、
ラギヨールに良く似ています。

注 文のなかでミッシェル・ブラスと
ミッシェル・ブラを使い分けています。
スが付くのは、日本のお店、
付いていないのは、本人かまたはフランスのお店。
当然の事ながらスは通常発音しません、
ただ、ブラご本人がスが付く語感が好きだと言う事で、
日本のお店はス付きなのでそれに従っています。



10月24日東京小雨 自宅出発6時。

一路札幌へ、新千歳空港到着10時
そこからJRに乗って南千歳へ。





ここで乗り換えスーパー北斗で、洞爺へ。




むかえのバスで、ホテル着13時20分。


ホテルに到着、
高橋さんの達磨の開店を確認したが
まだとのこと。残念。
(11月2日より開店したそうです)
お腹ぺこぺこ。
お昼の閉店時間が迫っているし、
お寿司が食べたいというわけで、
あまり比較もせずにわく善へ。
ちょっと失敗はメニューがないにもかかわらず、
高をくくって入ったこと。
お昼だしそこそこのものはあるだろうと、、、。

一番安いのが10貫8000円、ちょっとあせる。
お昼到着早々2万円の出費。ウウウ。

今回の旅行は観光はほとんどなし。
ホテルでゆっくり何もしない生活、、、
食事だけみたいな、それと散歩程度。
あそこに行ったとか
ここを見たなんてのは基本的になし、
風景の写真は殆どホテルから見える範囲。

ウインザーホテル洞爺の
名前を知ったのはたまたま。
何の気なしにソムリエの加茂さん
どうしているかなぁと思って、
出てはいないとは思ったが
YAHOOで検索をかけたらあるじゃないの。

2002年春の時点でプロバンスにいるらしい、
アリャ、昨年(2001年)近くを通っている、
惜しかったなぁ。
と思ったら、6月にミッシェル・ブラスの
シェフソムリエに就任なんてのがあって。
それがウインザーホテル洞爺のページに。


ホテルから見た洞爺湖 これが部屋から見えるんですよ、すごい。

ページを見たらそこにはすごい内容が。
出るお店がミッシェル・ブラスだけじゃないのね。
美山荘も。ええ、、、、!?。

そういえば、去年ミッシェル・ブラに行った時に、
来年北海道に支店を出すので、
ブラさんはここのところパソコンに向かって
一生懸命色々と検討をしてますよ、
といっていたしなぁ、なんて。

まあ、それはそれとして、
加茂さんが帰ってくるんだったら、
行かねばならんと。
そこで予約をしたのが4月。
10月からホテル代が安くなるのを見て。
というか、秋がやっぱり良いような気がしてね。
(でもやっぱり予算のことがあります) 
 

    
ロビー

加茂さんとは、85年に京橋ロアンヌで
現在北島亭オーナーの北島さんが
シェフをやっているときの
サービスの方なんですね。
もともと調理場希望だったそうですが、
北島さんの前の井上さんに
お前は外をやれといわれて、
そのままサービスになってしまったそうで。
いまペリニヨンの明永さんの下で
育てられたのですね。

87年にロアンヌが閉店、
閉店の数日前に行った時に
フランスに行こうと考えているんです
といっていて。
じゃあ、落ち着いたら連絡先教えてねっと言って
そのままになっていたんです。

94年にパリのルキャ・カルトンに行ったら、
サービスの方が話しかけてきて、
なんか僕のフランス語いつこんなに上達したんだ
と思ったら、加茂さんが日本語で。
3つ星レストランのソムリエだよ。
驚いちゃいましたです。

エー、なんで、何でこんな所にいるの?。
思わず言っちゃいました、
それまではお上品ぶっていたのに。

サービスの方が日本人というのは
始めてだった上に知っている人、
ちなみにこのときは上から4番目だったそうです。
そんなにソムリエがいるんだそうです。

その翌日、一緒にお食事。
そのときに、フランスに行った時の
話を聞かしていただいたんです。
ナントの鳥飼さんのところに行ったら、
初日、何も話せないのに
サービスをやらされて
そのままそこで働いていた
というような話とか。

ちなみに鳥飼さんは、
現在日本に戻られて銀座で
ワインバーをやってます。
アランサンドランスの右腕だった方で、
3つ星になるときのスタッフだった方です。
当時、ナントのTorigaiは
ゴー・エ・ミヨ(フランスのガイドブック)で20点満点の17点。
日本人シェフとしてはすごい点数。
その日は細川首相が退陣するという
日経新聞を差し上げました。

その後、青山タストヴァンが開店したときに
レストランに招かれて
ワインの試飲会に来ていたので、
最初で最後のタストヴァンに行って、
そのときに我が家にお招き。

一緒に連れていって良いですかと、
来たのが丸山さん、
そうオザミ・デ・ヴァンのオーナー・ソムリエ。
まあ、その頃は賛否両論の激しい方
と言う噂を聞いていただけ。

とっても良い方、確かに言い方とか
はっきりしているからね。
誤解はされるかもしれないけど。
そういう人に料理を出して家にあったワインを飲ませて、
美味いと言わせたんだから。
おせじだとは思いますが。

そのときに、ルキャ・カルトンを
辞めてボルドー大学に入ることを聞く。
なんかすごいんですよね、
結婚しているのに。
そうしているうちに大学も卒業して、
というところで最初につながるんです。

こう言っちゃナンですがウインザーホテルが
目的ではなかったのです。
加茂さんに会うために。
それが今回の旅行の最大の目的。
それにしては2泊3日だって、
まあゆっくりしたいしね。
そこへ、最初からかなりのダメージ。
ここ、金かかりそう。



バブルっぽいですしね。

食事を終了後ホテル内見学。
まずはレストラン全て確認、価格も含め。
寿司がお昼に入ったところ。8000円、15000円。
和食は懐石が美山荘20000円、25000円。
カウンター割烹が天山8500円。
フランス料理がミッシェル・ブラス18000円、25000円。
メインダイニングのギリガンズ・アイランド価格不明(見るのを忘れた)
鉄板焼きがアウト・オブ・アフリカ15000円、20000円。
中華はなくてベトナム料理5000円、6500円。
北海道の片田舎にしては高い。

昼のショックから立ち直るために安いところ、
ベトナム料理を夕食にする。
なんていっても翌日はミッシェル・ブラス、
黙っていても大量のお金が出て行く。

このホテル、新装開店は2002年6月だけど、
できたのは92、3年。
かの、拓銀がカブトデ・コム(大体名前が怪しすぎる)
という会社に多額のお金を突っ込んで、
バブルの象徴のような形で作られたホテル。

最初はエイベックス洞爺といったみたい。
地元ではそのほうがまだ通りがいいそうです。
97年に一度締めて、
ハウステンボスの窪山さんが執念で再開、、、
とまあ波乱万丈のホテル。
周りに何もないところにこういうのが建っているんです。

山の上にあって、周りには何もなし、
もうミッシェル・ブラみたいなんですよ。
その雰囲気も含めて似ているんですね。
かなりそっくり。
ホテルからは、洞爺湖、羊蹄山、有珠山、内浦湾が見える。
もう抜群の景観、
だけどホテルの中で食事するくらいしかないのね、
そういうのが好きな僕はいいけど。


羊蹄山


洞爺湖の反対がわに内浦湾が見えます。


有珠山

夕食はカロー・ダイアモンドというベトナム料理、
これがいいんですよ。
コストパフォーマンスもそこそこ。
早々に食事をして眠る。朝起きたの4時ですから。




夜明け

10月25日晴れのち小雨

朝は軽くパンでも食べて
なんて考えていたのですが起きられなくて。
ゆっくりというのかなんと言うのか、
起きた時点でもうすぐお昼。
昼までの間ゆっくりとホテルの周りを散歩。


ゴルフコースがホテルのすぐそばから、見えるのは内浦湾。

人に会わないんですよ、ロビーで位しか。
周りを散歩していても同じ、
周りはゴルフコースなんですね。
だれもゴルフをしてないの。
テニスコートもあるんですよ。
だれもやってないし。
スキーのリフトもありますが、、、。
スキーは、まだ当分できないようです、
人がいないそうです。
そういうところをちょっこっと歩くだけで
バンバン歩数が行ってしまう。

美山荘の雰囲気も似ているんだそうです。
600メートルくらいの山の上にあるんです、
そのために回りは全て見渡せる。
その代わりといっていいようですが、
風はすごいとバスの運転手の方が言ってました。
2日目、初氷だったそうです。
でもそんなに寒く感じない。
空は抜けるように澄んでます。

昼、天川で。
前日予約したところ
お昼は予約無しで大丈夫なんですが。
といっていた訳が分かりました。
僕たちの専用カウンター割烹。
食事中1組お客様がありましたけど、
ほんの少しで出て行ったので、
料理人、サービスともに
全て僕たちだけのための5人。




ホテルの部屋です。

昼が食べ終わって急に眠くなる。
さっきまで寝ていたのが嘘のよう。
でもね、少しは観光と思って
ホテルのバスに乗って洞爺温泉へ。
ここでも専用車。
他の人何してるんやろ。

火山博物館前に着く。
そこから、西山火口という
今回の有珠山の噴火がすぐそばで見られるところに
これは営業のバスで移動。
ついこの前の噴火の事を
基本的に知らなかったですね、
ニュースを聞いて毎日すごいことが
起きていると思っていたけど。
本当に人が住んでいる所が
隆起して噴火したんですね。


新聞、テレビで見ても実態ではないな。

ちょっと見にくいのですが、水道のパイプがきれているのが見えたり。
工事用のクレーン車がそのままになっていたり。
普通の住宅街がこうなったみたいな。

少し洞爺湖温泉を歩いてみたが
観光シーズンが終わっている様で寂しい。
美味しい牛乳とかないかなと思ったけど、
別にそういうものを扱っているような所もなくて。
ホテルのみやげ物販売は面白くないし、ね。
街としては団体客に依存している雰囲気。
個人客に依存している街とは空気が違う。

夕方バスが迎えに。
またも専用車

さてと、夕食は今回のメインイベント
ミッシェル・ブラス

入っていくと、女性が2人、
一人はフランス人。
後で聞きますとシェフ(日本人)
の奥さんだそうです。
食前酒は席とロビーとどちらと言われ、
やっぱ、あるんだったらロビーで。
そこで、シャンパンを頼んでいると、
アミューズが運ばれてくる。

三種類。
それを食べながら、メニューを頂いて選ぶ。

ゆっくりとした食事のスタート。
のんびりとシャンパンとアミューズ。
フランス語の会話が聞こえる。
振り向いたら加茂さんが。

向こうも気がついたみたい。
こんな遠いところまで、、、
なんて言うまあ普通のご挨拶です。
どうせなんだから加茂さん、
なんかお薦めないの、安いので。
と、相手の営業などに
まったく気を掛けない会話。
加茂さんにワインを選んでもらい
いろいろとレストランの事情をお聞きして。

かなり開店の準備で日本には
早く帰ってきていたそうです。
それこそ開店の準備をほとんどご自分で。
何といっても向こうとのやり取りはフランス語、
しゃべれる方がそんなにいるわけでもないでしょうし。
もう毎日がドラマ!!。
これは本人が言ってました。
それとワインも全て新たに
向こうから引いたそうです。
国内からの仕入はなし。
ギリギリで安いレートの時だったのは
ラッキーだったと。
確かにワインリスト、
そんなにぼっている感じはないんですよ。

セラーも見せていただいて、
あと5年ですね、、、セラーになるのはと。
今はナンなの?。
ウーン、セラーと言うと恥ずかしいです。
そういう会話です。
真面目な方なので。

10月26日

最後の日
朝、パンをカイーザーという
パリに本店があるところで購入。
美味しい。


カイザーの袋

お昼、最後のお昼。
アウト・オブ・アフリカ

ホテルはまだ全体として
かなり硬いサービス
年齢が高い人は必死になっているが
やはりまだ硬い。
前のオーナーとは全く違う
細かい指示が出るそうです。
そういうことが出きる
経営者が少ないのよね、現実には。
でもその指示に応えようと
必死になっている感じは分る。

広い廊下、高い天井、ゆったりした造り、
全てが何となくゆっくりできる。
そしてすばらしい景色。
ハードウエアは満点なのだから、
後はエレガントなサービスが
できるようになればここは良い。
最初は加茂さんに会いに行く
と言っていたけどゆっくり寛げたし。


洞爺の駅の近くの海岸から内浦湾を望む。

では、いつもの通り分る方だけ。
1日目 14683
2日目 14344
3日目 11016